自費出版:グラフィック系
自費出版:文章系

特色の美しさの理由

みなさん特色つかってますか?

どうも印刷工の楠本です。

先日とある仕事でオレンジ色(DIC163)があったのですが、4色カラーの印刷物と一緒に印刷しようと思いCMYKのマゼンタとイエローでオレンジ色を作り印刷しました。

ところが仕上がりが良くない…ということでDICのチップに合わせ特色を作って印刷をやり直したところ、仕上がりにかなり差が出たので自分の力量不足に嘆きつつブログにすることにしました…

まずこちらがM+Yで印刷したもの

これだけ見ると悪くないように思えますが…

そしてこちらが特色を作って印刷したもの

カメラ・モニター・撮影環境でかなり色は変わりますが、特色の方がくすみが少ないように見えますね。

そしてこちらが比較したもの(左がM+Y 右が特色)

かなり差があるように見えますが…

さらに照明と角度を変えたもの↓

これはいけませんね…M+Yはかなり濁ってしまっています。一方特色のオレンジはくすみが少なく明るく綺麗なオレンジに仕上がってますね。

特色に使ったのはイエローと金赤、M+Yも2色なので使っているインキの数は同じです。ところが混ぜるのか重ねるのかでここまで差がでてしまいます。

モニター上(RGB)ではM+Yでも特色と同じ色なのに、CMYKで印刷するとくすむ…これがRGBとCMYKの違い、そして特色の美しさの理由です。

RGBには光源が存在するので、重ねた部分は明るくなります。しかしCMYKには光源が存在しないので、重ねれば重ねるだけくすみがでてしまいます。

デザインをされる方はよく理解されていると思いますが、作成したデータと印刷の色味の差はこのくすみが原因になることが大半です。

何色混ぜても特色なら紙に乗るのは1色になるので、CMYKで色を重ねて印刷したものと比べた際にくすみ方に差がでるのは当たり前ですね。

特色の美しさに再度気づかされた事件でした。

みなさまもこの色は綺麗に出したい…そんな時はぜひ特色を使ってみましょう!

それではまた…

SNSでもご購読できます。