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2人の天使にあったボク

 私たち日和幼稚園遺族有志の会は、2011年3月11日に発生した東日本大震災で娘を亡くした母親2人で、二度と娘たちのようなことが起こらないように無我夢中で伝え続け、気がついたら震災から13年の歳月が過ぎていました。あの時に心をえぐられた心の傷は、今も癒えることはありません。その間も毎日のように天国にいる娘たちから残された親へのメッセージは何だろう……と考えてきました。今思うそのメッセージは、「自分たち(亡くなった娘)のような犠牲となる子どもがいなくなるように親として『伝え続けて』」ということでした。
 小さな子どもたちに、その小さな心に自然災害の恐しさを伝えるのは、あまりにもむごすぎると思われる方もいると思いますが、東日本大震災を経験した私たちにとって災害は子どもだから、お年寄りだからと避けて通りすぎてくれません。容赦なく襲ってきます。
 この絵本は、お父さんお母さん、そして大人の言葉を添えていただいて子どもたちに伝わるものと思います。
 私たち日和幼稚園遺族有志の会だけでなく、仙台白百合女子大学の学生有志の思いが詰まったこの絵本に、皆さんの思いを重ねていただき伝わり・伝え続けていっていただければうれしく思います。
すべての「命」のために(あとがきより)
 

2人の天使にあったボク
著:「石巻・絵本制作」プロジェクトチーム
イラスト:佐藤美宇・青山朱璃
上製本 A4判変型(H215×W265) 32ページ
定価:1980円(本体:1800円+税)
ISBN978-4-86338-400-2

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