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山本辰夫 画集

彼の絵は趣味ではなかった。
人生の選択の時期が戦争末期だったため、画家をあきらめ医師になり、56歳から1週間のうち3日は仕事、あと4日はバンダナを締め、絵描きになり全てを忘れて没頭した。
71歳までの15年間に、情熱も挫折も全てを投入して、ひたすら描いた。胃癌による胃全摘手術の後遺症になやまされながらも、すべてを絵に対する情熱でねじ伏せて-。
彼が絵を描くとき、私はいつもそばにいてキャンバスを見つめていた。たばこをくゆらせて、白い紙にむかって筆をおろすときの真剣勝負の緊張感が好きだった。筆と紙と作者が一体になって、ためらいなくよどみなく“無”になって描いた。(あとがきより)

著者の生きざまが絵筆にほとばしり、情熱と緊張感がキャンバスにあふれだす。絵を描くということは、対象と格闘して創ることだと小学生のころには胸にたたき込み、命のあるかぎり絵を描くことに燃焼しつくした著者と、それを見守り支えた妻。ふたりの静かな時間が浮かび上がる美しく静かな画集。

(257mm×210mm)
ソフトカバー、カラー54ページ、モノクロ18ページ

 

山本辰夫 画集
著:山本辰夫
発行:山本美佐子
私家版 非売品
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