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『リズム』

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読書ノートNo.7

書 名  『リズム』

著者名  森絵都

出版社名 角川文庫

 

自分自身の変化に恐怖心を持たず、たとえ周りが変化したとしても、

惑わされない自分だけの「リズム」を生み出せたとしたら、

自分を取り巻く世界の中に、きっと素敵な未来を見つけられるような気がする。

 

何気ない普通の、ごくありふれた日常の中で起きてしまう、ほんの小さな問題や波紋のようなものは、

無くそうとしても、その術は見つからない。

過ぎていく日々は過去の出来事のように忘れて、またそれぞれの道を歩んでいく。

いつまでも、その時の自分で居ることはできず、ただ時間が過ぎていく。そんな日々を繰り返す毎日。

そんな風に変わっていってしまうのなら、すべてはムダなんじゃないか。

信じられるものは、この世の中に何もないんじゃないか。そんな考えも浮かんできてしまいます。

だからといって、幸福感や記憶、その出来事の輝きが消えてしまうわけではないはず。

その時に感じた気持ちは、真実であることに違いはない。

いつかは変わってしまうものだとしても、一瞬の中に存在する永遠を、否定することは誰にもできない。

そういう想いを抱かされた一冊です。

少しだけ切なくて、でも前を向き歩んでいく主人公の明るさに心を打たれたラストが印象に残っています。

自分の青春の思い出の1ページと照らし合わせたり、

中学生の良き時代のことが、思い浮かんで青春時代をもう1度経験したいと、

日常の生活に支障が出てしまいそうになりました。でも、ササッと読める本です。

 

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